【結論】
山崎元著「マンガでわかるシンプルで正しいお金の増やし方」は、一般の人が陥りがちな金融の罠を明快に指摘しています。
誰でも実践できるシンプルな資産運用方法を提案として、NISA・iDeCoの効果的な活用法を解説する。
不要な生命保険や銀行商品、一部のFPによる適切なアドバイスの危険性を警告しています。
マンガで、複雑な金融概念をわかりやすく説明し、読者に金融機関や専門家に頼りすぎず、自分で考えて行動することの重要性を説いています。
著者紹介:山崎元
山崎元氏は、日本を代表するファイナンシャル・プランナーの一人です。
彼は、複雑な金融商品投資や戦略を一般の人々にもわかりやすく説明する能力に長けており、多くのメディアにも出演しています。
山崎氏の特徴は、金融業界の内部情勢に精通しながらも、常に個人投資家の立場に立って助言を提供する点にあります。
彼の率直で瞬間的な発言は、多くの国民の金融リテラシー向上に貢献しています。
本書の詳細
1. NISA・iDeCoの活用
本書では、NISA(少額投資非金銭制度)とiDeCo(個人型確定拠出年金)の効果的な活用方法が詳しく解説されています。
NISAについては、年間120万円までの投資が非金銭となる制度で、特に長期投資に適していることが強調されています。※2024年から新NISAとなり、より活用しやすくなりました。
iDeCoに関しては、税制優遇や、運用益が非課税である点などのメリットが詳しく説明されています。
著者は、NISAとiDeCoを最大限に活用することで、効率的な資産形成が可能になると主張しています。
2. 生命保険に入るな
本書の中で最も衝撃的な主張の一つが、「生命保険に入るな」というものです。
多くの生命保険商品が、保障よりも保険会社の利益を優先して設計されていると指摘しています。
特に、貯蓄性の高い保険商品(終身保険や養老保険など)については、運用利回りが低く、料金が高いことを理由に強く批判しています。
高い保険料を支払うより、自分で投資することを提案しています。
著者は、マンガのキャラクターでありながら、具体的な数字を示しながら、生命保険に加入するよりも自分で投資したほうが長期的にはより多くの資産を築けることをわかりやすく説明しています。
3. FPに騙されるな
本書では、一部のファイナンシャルプランナー(FP)の問題点についても意見を述べています。
FPは必ずしも善意でアドバイスをしているわけではないと警告しています。
特に、高額の保険商品や投資利益を勧めるFPには注意が必要だと考えています。
著者は、真に信頼できるFPの見分け方として、以下のポイントを挙げています。
- 商品販売ではなく、相談料で生計を立てているFP
- 低コストのインデックス投資を推奨するFP
- 複雑な金融商品ではなく、シンプルな投資戦略を提案するFP
著者は、最終的には自分で学び、自分で判断することの重要性を強調しています。
4. 銀行に近づくな
本書では、銀行の窓口に相談することに警鐘を鳴らしています。
著者は、銀行が提供する多くの金融商品(特に投資信託や保険商品)が、顧客よりも銀行の利益を優先して設計されていますいると指摘しています。
特に批判されているのは、以下の点です。
- 高い手数料:銀行窓口で販売される投資利益は、一般的に手数料が高いものが多い
- リスクの高い商品:外貨建て保険など、リスクの高い商品を安全性の高い商品のように説明して販売することがある
- 預金口座金利の低いさ:預金の金利は低く、インフレ負けしてします
著者は、銀行を利用する際は、ATMや送金サービスなど、基本的なサービスに留めるべきであると主張しています。
資産運用については、ネット証券会社を利用して自分で行うことを推奨していますます。
私も利用しているネット銀行・ネット証券 ※あくまで参考にして下さい。
気づきと行動
本書を読んで、私は自分の金融知識(マネーリテラシー)の不足を痛感しました。
特に印象に残ったのは、「自分のお金は自分で管理し、運用する」という著者のメッセージです。
これまで私は、銀行員やFPのアドバイスを鵜呑みにし、言われるがままに保険に加入したり、高額の投資利益を購入したりしていました。
この気づきをもとに、私は以下のような行動をとることにしました。
- 保険の見直し: 加入していた貯蓄性の高い保険を解約し、必要最低限の保障のみの定期保険に切り替えました。
- NISAとiDeCoの活用:NISAとiDeCoの口座を開設し、低コストの全世界株式インデックスファンドへの投資を始めました。
- 銀行商品からの途中:銀行で購入していた投資信託を売却し、ネット証券での直接投資に切り替えました。
- 金融教育の継続:本書をきっかけに、定期的に金融関連の書籍を読んでいます。自分で判断できる力を身に着けています。
- 家計の見直し:支出を細かく見直し、不必要な出費を削減しました。浮いたお金を投資に回すようにしました。
これらの行動変革により、私の資産運用に対する考え方が大きく変わりました。
特に、自分でコントロールできる部分が増えたことで、金融に対する不安が軽減されました。
また、手数料の削減により、運用成績も改善しています。
まとめ:自分の手でお金を守り、増やす力を
「マンガでわかるシンプルで正しいお金の増やし方」は、金融業界の罠に警鐘を鳴らし、一般の人々が自分の手で賢く資産運用する方法を示唆する、実用的な一冊です。
提唱する「自分のお金は自分で管理し、運用する」という考え方は、そのため普及性を重視し、誰もが実践できる有効な金融戦略です。
本書の真の価値は、複雑に見える金融の世界を、誰も理解できるようにシンプルに説明している点にあります。
現代社会では、将来の経済の不安が大きな問題となっています。
年金制度の先行き不安や、低金利政策の長期化(※デフレ脱脚したとはいえ)など、私たちを取り巻く金融環境は楽観できるものではありません。
自らの手で賢く資産を守り、増やしていく知恵が必要なのです。
この本は、そんな不安を最も多くの人に、希望と具体的な行動指針を提供してくれます。
金融や投資に関心はあるもの、どこから手を付けていればいいのか分からない人、すでに投資を始めているが、本当にこれで良いのか不安を感じている人、全ての人にとって、自分の金融戦略を考える良い機会となります。
「マンガでわかるシンプルで正しいお金の増やし方」の実践は、金融リテラシーを高め、より安定した豊かな人生への扉を開く可能性を秘めています。
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お金の増やし方に関心のある全ての人、特に「金融は難しい」と感じている人に、心からこの本をおすすめします。
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